青春の一曲を選ぶとしたらこの曲かもしれないな。

「いちご白書」をもう一度。ユーミンの楽曲です。どんな学生時代を過ごすことになるのか、流行歌でかつて聴いたような学生生活を送ることにはまったくならなかったけれど、この曲を聴くとそれでもこんな感じの学生時代を過ごしたかのような気分になる。勝手に。

 

いつか 君と行った 映画がまた来る

授業を抜け出して ふたりで出かけた

哀しい場面では 涙ぐんでた

素直な横顔が 今も恋しい

僕は無精ひげと髪を伸ばして 学生集会へも時々出かけた。

就職が決まって 髪を切ってきたとき

もう若くはないさと 君に言い訳したね

 

およそ30年前、大学生のころ 4回生になって企業への就職を決めることにある種の敗北感をもつような時代はもう過ぎ去っていた。

そして、今の大学生は大企業に就職することが、すなわち資本主義という社会システムのイデオロギーを受け入れ、時代の変革をあきらめてしまうことになる、などという感覚はもちろんゼロなんだろうな。

その時代の微かな手触りのようなものが、名曲からは感じ取ることができる。

 

一条高校ダンス部の卒業生たちが大学を卒業して社会人になっていたり、また大学生は就職が内定したり、そんな情報を耳にした時、この曲を思い出して口ずさんでいます。